こんにちは。献本頂いた本の書評を時間差で書いてロングテールに貢献するTanakampです(積ん読への言い訳)。
書評からショヒョに名目をかえてから、ようやく第二弾のエントリー。今回は@goryugoこと五藤隆介氏の処女作「たった一度の人生を記録しなさい」。
著者五藤@goryugoさん、編集担当市川@yujin_ichikawaさん、献本ありがとうございました。
本書のテーマは「ライフログ」である。
ライフログ(Lifelog, Life Log, LifeLog)とは、人間の生活・行い・体験(Life)を、映像・音声・位置情報などのデジタルデータとして記録(Log)する技術、あるいは記録自体のこと。
ライフログ – Wikipedia より
この定義からいくと、モレスキンへのユビキタス・キャプチャーはライフログにはならないのか…。
ライフログをとり、振り返ることは
自分自身をより深く知り、よりよい自分への足がかりとすること
p208
である、と述べている。
そしてライフログは
毎日を特別な日だと考え、それを大切に生きるための方法の一つ
p38
とも。
ただし、
記録が目的になってしまったら本末転倒
p180
だし、
記録する行為自体を楽しめればきっと長続きできます。
p37
とも言っている。
そして実際に著者のライフログスタイルを紹介しながら、いかに意識せずにライフログをとっていくか。そしてそれを振り返るかについて書かれている。
この本を読んで私自身が痛感したこと。それは以下の二つ。
1.感情は記録できない
2.事実や情景を記録するにも私自身に文章力/表現力がない
1.感情は記録できない
ライフログによって事実は記録できるが、感情は記録できない。
もちろん感情を表すことばは記録することが出来る。しかしそれは厳密には感情ではない。感情はことばでは厳密に表現・定義できない。
しかしライフログを残すことでその感情を呼び覚ますことはできるはずだ。
ライフログを残すということは、今の自分ではなく、後の自分にとっていろいろな可能性を残す、ということなのだ。
2.事実や情景を記録するにも私自身に文章力/表現力がない
これは私自身の問題。1にも関係はしてくるのだが、本来記録できるはずである事実や情景といったことをうまく表現できない。
そうすると本来思い起こせたはずの情況を正しく思い起こせない可能性があるのではないかと思ったりする。記録が記憶を阻害してしまうという畏れ。
その畏れが筆を止めてしまう、ということもしばしあったりする。でもそうすると記録をとらなくなるのでそもそも思い出せなくなってしまったりする。結構難しい。
何を以て「正しく思い起こす」というのか?というそもそも論はもちろんあるので、そこは本書にある通り
「とにかく残す」ほうが重要
p151
だと思うので、ありのまま書きつけていこうと思うし、実際モレスキンにはそういうスタイルで書きつけている。
写真とればスーパー楽、なんてことも本書中には書かれているのでその辺りは徐々に実践しているところである。
私自身、振り返ってみると自分のライフログは今のところこんなところ。
・Evernote(ツイートを一日一ノートで保管)
・4squareでのチェックイン
・last.fmでの聴いている音楽
・miilで食べたもの
・instagramで撮ったもの
とってないという割には、不完全ながらライフログをとっていた。
しかしながら私は「振り返る」ということをしていない。もちろんこういったログをとることすら必要ない、と思っている人もいるだろう。
繰り返しになるが、ライフログをとるということは
自分自身をより深く知り、よりよい自分への足がかりとすること
p208
であり、
毎日を特別な日だと考え、それを大切に生きるための方法の一つ
p38
であるのだ。
ライフログは今までの自分自身を見つめ直し、そしてこれからの自分自身を作っていく(変わりたいのであれば変えていく)きっかけを作ってくれる。ライフログをとったから変わるわけではないところに気をつけて欲しい。ライフログはあくまでも手段。
iPhoneやスマートフォン、Webサービスなどの充実によってライフログは私たちとかなり身近になりつつある。本書はライフログが、自分自身がどうあるべきか、どうしていくべきか、という選択肢を増やし、かつどこに進むべきかを示すことを手助けしてくれるものとしての可能性を提示してくれている。
なお、本書は筆者がスーパー真面目モードで書いた、ということなので、彼のブログを合わせてご覧頂くことをおすすめしたい。こちらのほうがより肩肘はらずにライフログに向き合っている彼をうかがい知ることが出来るはずだ。
コメント
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