「小生」という言葉、なかなか使いどころが難しい言葉です。ビールサイズの話ではないです。「しょうなま」じゃなくて「しょうせい」。謙譲語の話です。
字面、そして謙譲語ということから想像するに、相手を持ち上げるための一人称というイメージがありますが、辞書を紐解いてみるとそのイメージとはちょっと違った意味合いがあるようです。
しょう‐せい〔セウ‐〕【小生】
[代]一人称の人代名詞。男性が自分をへりくだっていう語。多く、手紙文に用いる。「―もつつがなく日々を過ごしております」
[補説]ふつう、自分と同等か、目下の人に対して使うものとされる。
大事なのは[補説]の部分。「小生」を使う相手は「自分と同等か、目下の人」ということです。
すなわち、目上の人に対しての手紙やメールなどで「小生」と称してしまうことによって、へりくだってはいるものの自分の方が上等である、と言ってしまっているようなものだということ。
生半可に言葉を知っているがゆえに、かえって相手に無礼をはたらいてしまうアカンやつです。
OZPAさんが書いたこの記事。
ブロガーのブロガーによるブロガーのための読んでてイライラするブログ | OZPAの表4
勢いで書いちゃったように見せて実は色々な問題提起が含まれてるなーと思ったのですが、この「小生」の使い方についても問題提起されていたわけです。
同じような言葉に「小職」という言葉があります。
しょう‐しょく〔セウ‐〕【小職】
[名]地位の低い官職。
[代]官職についている人が自分をへりくだっていう語。小官。
これも小生と同じように自分と同等、あるいは目下の人に対してへりくだって言う言葉です。
目下なのにへりくだる。うーん、日本語難しいですね。
「私」と称するのが無難ですかね。
この記事を書くにあたり、Wikipediaの「一人称」の項目にたどりついたのですが、なかなかおもしろい。色々あるものですねー。
ではあっしは大生を飲みたいのでこの辺で失礼いたしやす。
コメント
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